開成に合格した子は低学年で何をしていた?年長〜小3の家庭学習

開成に合格した子の低学年家庭学習をイメージしたアイキャッチ画像 中学受験準備

開成に合格した子は、低学年のころにどんな家庭学習をしていたのか。そう聞かれることがあります。

特別な教材をどんどん進めていたのではないか。低学年のうちから、かなり先取りをしていたのではないか。そんな印象を持たれることも少なくありません。

でも、わが家の息子は、いわゆる天才肌の子ではありませんでした。どちらかといえば、ゆるっとしていて、のんびりした、普通の子どもだったと思います。放っておくとぼんやりしていることもありましたし、「この子、今何を考えているんだろう」と思うことも正直ありました。

だからこそ今、はっきり言えることがあります。低学年で本当に大切だったのは、特別なことを早く始めることではなく、毎日の暮らしの中で、あとから伸びる土台を丁寧に整えることでした。

この記事では、開成に合格した子が低学年で実際にやっていたことを、年長〜小3の家庭学習の流れに沿って整理します。

開成に合格した子は低学年で何をしていた?まずお伝えしたいこと

最初に、いちばんお伝えしたいことがあります。

開成に合格したからといって、息子は低学年のころから何でもできる子だったわけではありません。「どうせ地頭が良かったんでしょう」と言われるようなタイプでは、正直ありませんでした。

むしろ、わが家の息子は、ゆるっとした、のんびりした、ごく普通の子どもでした。何かを強く競うようなタイプでもなく、「受験に向いている子」という雰囲気とは程遠かったと思います。当時の私は「この子で本当に大丈夫なんだろうか」と思ったこともありました。

だからこそ、低学年で大事にしていたのは、能力を伸ばす前に、この子が無理なく育っていける土台を整えることでした。

早く難しいことをやる、低学年のうちにどんどん先へ進む。そういう派手な準備よりも、毎日の流れを整えること、読み書きそろばんを習慣にすること、言葉や数に自然に触れること。その積み重ねのほうが、あとから振り返ると、ずっと大きかったように思います。

年長から小3まで、実際にやっていた家庭学習の流れ

わが家では、低学年の家庭学習を特別なものにしないようにしていました。

年長のころから、朝は朝食の前に30分ほど、計算や漢字のような学習をしていました。いわゆる朝学習です。

とはいえ、幼稚園のうちは、まだ勉強というより遊び半分の感覚でした。でも、その時期から読み書きそろばんに触れる時間を作っていたことは、やはり大きかったと思います。低学年に入ってから急に始めるより、もっと自然に生活の中に入っていたからです。

学校が始まってからは、帰宅後、夕食前か、見たいテレビの前までに、宿題と日々の課題を終える流れにしていました。小1から通塾もしていましたが、塾の課題だけを重く見るのではなく、学校の宿題も大事にしていました。

低学年のころは、「何をするか」以上に、いつ・どんな流れでやるかのほうが大切だったように思います。

低学年で大切だったこと① 朝学習で読み書きそろばんを習慣にした

低学年でやっていてよかったと感じることのひとつが、朝学習です。

朝食前の30分ほど、計算や漢字のような、比較的手をつけやすい学習を入れていました。年長のころは、本当に軽いものでしたし、楽しく取り組める範囲でした。でも、その「軽いものを毎日」が、あとから効いたように思います。

低学年では、難しいことを長くやるより、毎日、当たり前のように机に向かうこの感覚のほうが大切です。

朝の時間は、まだ頭も家の中も静かです。学校から帰ったあとは、疲れもありますし、気持ちも散りやすい。だからこそ、朝の短い時間に、読み書きそろばんの土台になることを少しずつ積むのは、わが家には合っていました。

特別な教材をたくさんやったわけではありません。でも、低学年の家庭学習を支えたのは、こういう地味な習慣でした。「朝ごはんの前にやること」が体に染みついていた。それだけで、ずいぶん違ったと思います。

低学年で大切だったこと② 学校の宿題と通塾の復習を丁寧に回した

小1から通塾していたので、塾の課題や復習はもちろんありました。でも、わが家で意識していたのは、学校の勉強も軽く見ないことでした。

中学受験を考えると、どうしても塾の内容に気持ちが向きやすくなります。でも、低学年のうちは、学校の宿題をきちんとやること、学校で習ったことを自分のものにしていくことも大事だったように思います。

帰宅後は、夕食前か見たいテレビの前までに、その日やることを終える。この流れを作っておくと、学習が特別なものではなくなります。

低学年のころは、量を増やすより、やるべきことを無理なく回せることのほうがずっと大切です。机に向かうことが日常の一部になっていたからこそ、小4以降の学習量の増加にも入っていきやすかったのだと思います。

低学年で大切だったこと③ 読書は「やらせる」より、没頭できる時間を作った

読書については、少し事情が違いました。

息子は、本が好きな子でした。静かになったなと思うと、本を読んでいることがよくありました。「どこいったの?」と探すと、部屋の隅で本に顔を埋めている。そんな子でした。だから、「読みなさい」と言う必要はあまりありませんでした。

その代わりに意識していたのは、本を読む前にやることを終える流れを作ることです。

宿題や課題、学校の支度、夕食やお風呂。そういうやるべきことが済んだら、あとは自由に過ごしてよい。その自由時間に、息子はよく本に没頭していました。

読書を勉強にしすぎなかったことは、よかったと思っています。「本を読む子にしたい」より、本の世界に気持ちよく入れる時間を守ることを大事にしていました。

低学年の読書は、読ませることより、好きな子が好きなままでいられること、苦手な子なら苦手意識を強めないことのほうが大切だと感じています。

低学年で大切だったこと④ 算数は机の上だけで終わらせなかった

算数については、とにかく嫌いにしないことを意識していました。低学年の算数は、先取りの量より、算数に対して嫌な気持ちを持たないことのほうがずっと大切だと思っていたからです。

そのために、机の上だけで算数を終わらせないようにしていました。

たとえば料理です。合わせ酢の分量が2合分しか書かれていない。でも、今日は3合分作りたい。そうすると、「お酢はどのくらい必要かな」「お砂糖はどうなるかな」と、自然に計算が出てきます。息子は最初、「えっ、なんで料理で算数が出てくるの」という顔をしていましたが、正解できると得意げでした。それで十分でした。

また、買い物ではお金の計算や割引率を聞くこともありました。空間認知の感覚につながるようなこと、面積や体積をイメージできるようなことも、日常の中でできるだけ入れていました。

こういうことは、いかにも勉強という感じではありません。でも、低学年では、この「生活の中で数を使う感覚」が、あとからじわじわ効いてきたように思います。

低学年で大切だったこと⑤ 「あれしろ、これしろ」を言いすぎないようにした

親として気をつけていたこともあります。それは、「あれしろ」「これしろ」と、できるだけ言いすぎないことです。

もちろん、何も言わなかったわけではありません。でも、全部を指示で動かすと、子どもはだんだん受け身になります。「ママが言うからやる」という顔が増えてきたら、それはサインです。

わが家では、できるだけ自分から「これをやりたい」「これを読んでみたい」という気持ちが出てくるのを待つようにしていました。もどかしい日もありましたし、正直「もう先に言ってしまおうか」と思うこともありました。でも、そこをぐっとこらえていた時期のほうが、あとからよかったと感じています。

低学年のうちは、親が全部整えてしまったほうが早く見えることもあります。でも、あとから振り返ると、自分で動く気持ちをつぶさないことはとても大きかったです。普通の子が伸びていくには、派手な才能よりも、こういう小さな自発性のほうが大事なのかもしれません。

小4以降に効いたと感じる、低学年の習慣

小4以降に「あれはやっておいてよかった」と感じることはいくつもあります。

ひとつは、朝日小学生新聞です。時事問題や社会の出来事に、自然と興味が持てるようになっていました。入試でも、社会の話題で困ることがあまりありませんでした。

新聞のよさは、自分が興味を持った情報だけでなく、自分からは取りにいかない情報まで自然に目に入ることだと思います。紙面には、横に広がる力があります。あれは本当に大きかったです。

朝日小学生新聞を続けて感じたことは、朝日小学生新聞を6年間続けた結果|低学年の家庭学習への効果 にもまとめています。

もうひとつは、自由な読書です。本をたくさん読んでいたので、長文読解ではあまり苦労しませんでした。興味関心が広がっていたことも、あとから効いたように思います。

そして、読み書きそろばんのうち、特に計算については、できる範囲で先取りしていたのはよかったです。激しい先取りではありませんでしたが、基礎のところを少し先にやっておくことは、本人にとっても安心材料になっていたと思います。

さらに、家族での過ごし方も大きかったです。海、山、川など自然の多い場所に行ったこと。世界遺産を巡ったこと。長崎、広島、関西、知床など、テーマパーク以外の場所にもたくさん連れて行きました。

そういう体験は、受験勉強のときに「あ、ここ行ったことある」「これ見たことある」につながりました。知識が、ただ暗記するものではなく、自分の中にある景色や感覚と結びついていたのです。本人が歴史上の人物に興味を持ったときには、それに関連する場所へ連れて行くこともありました。こういう体験は、低学年のときにはただの楽しい時間でも、後から本当に効いてきます。

低学年で急がなくてよかったこと

一方で、低学年で急がなくてよかったこともあります。

まず、何でも早く始めればいいという考え方です。低学年のうちは、早く始めることそのものが価値になるわけではありませんでした。周りが何かを始めたと聞くたびに焦る気持ちはありましたが、今振り返ると、その焦りに乗らなくてよかったと思っています。

また、無理な先取りも急がなくてよかったと思っています。できる限りの先取りはしていましたが、それはあくまで読み書きそろばんの範囲でした。何でもどんどん先へ、というやり方ではありませんでした。

低学年は、知識を詰め込む時期というより、あとから伸びる準備をする時期だったのだと思います。普通の子があとから伸びるためには、この時期に無理をさせすぎないことも大切です。

開成に合格した子の低学年家庭学習は、特別な先取りより暮らしの中の土台だった

開成に合格した子は、低学年のころに何をしていたのか。

その答えは、きっと拍子抜けするくらい地味です。

  • 朝学習で読み書きそろばんを習慣にしたこと
  • 学校の宿題や塾の復習を丁寧に回したこと
  • 読書に没頭できる時間を作ったこと
  • 算数を生活の中で使ったこと
  • 親が指示しすぎなかったこと
  • 新聞や旅行を通して、興味の世界を広げたこと

どれも、特別な家庭にしかできないことではありません。むしろ、普通の家庭の、普通の子どもだからこそ、こういう丁寧な積み重ねが大切だったのだと思います。

息子は、最初から何でもできる子ではありませんでした。でも、普通の子でも、低学年のうちに土台を整えていけば、ちゃんと伸びていける。私はそれを、子育てを通して実感しました。

開成に合格した子の低学年家庭学習は、派手な先取りではありませんでした。暮らしの中に、あとから効く土台を少しずつ作っていくこと。それが、わが家にとってのいちばん大きな準備だったように思います。

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